会社員時代、パワハラや過酷過ぎる業務内容が原因で心が荒んでいた時期がありました。
心が荒んでいると、当然人に対して、思いやりを持つ余裕もなくなります。
そんな中「人に施したら、必ず自分に返ってくる」のを確信できた出来事があったので記事にしてみました。
それは・・・
トイレにも行く余裕もないぐらいの分刻みのスケジュールに焦りながら、業務をこなしている時に一本の電話がかかってきました。
他部署の人からの電話で、ある部品がないので、もし持っていたら貸してほしいといった内容でした。
私の部署も、その部品を持っていなかったので、この際、自部署の分だけでなく、その人の部署の分も一緒に発注することにしました。
発注といっても、数分でできるものではなく発注先との調整、上司の承認や複数の書類を何枚も作成しなければならず、かなり手間のかかる作業です。
しかし、発注する個数を増やすだけなら負担は変わりません。
なのでその人の部署の分も自分が発注したら、その人の時間や手間が浮くので、人助けになると思いました。
当時の私の心はかなり荒んでいましたが、幸い親切心だけは失っていなかったようです。
私がついでに一緒に発注する旨を伝えたら、感謝してとても喜んでくれているのが電話口からも伝わってきました。
そして発注した部品が届き、その人に渡して半年ぐらい過ぎた頃、発注した部品が自部署でさらにもう一つ必要になりました。
しかし緊急トラブル案件だったので、今から発注しても納期的には全然間に合いません。
どうしようとパニックを起こしていたところ、過去に他部署の人に同じ部品を発注して渡したことを思い出しました。
すぐさま、その人にその部品を貸してもらえないかとお願いしたところ、喜んで貸してくれました。
こうして難を逃れることができました。
そもそも私がその人の分を発注していなければ、その人が部品を持っていることや、その人から借りるという発想すらも浮かばなかったのです。
その時思いました。
あの時の些細な親切心のおかげで、今の自分が助けられたのだと。
また普段から人に親切にしていると、いざとなったら助けてくれる人が大勢出てくるのです。
逆に自分さえよければ良いというスタンスでいると、いざとなっても誰も助けてくれません。
さらに個人ではなく、地球単位で考えても、
自分も他者も同じぐらい大切する人たちが地球上にたくさん増えれば、不幸な人はいなくなるのです。
そして競争社会ではなく、共に支え合い、助け合う共存社会に変わるのは確かなことです。