手の込んだストーカーの話

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キャバクラ時代にキャストのYさんから聞いた手の込んだストーカーの話です。

以下Yさんの話

Yさんはキャバクラに勤める前はOLをしていました。

OL時代は彼氏がいてもいなくても、常に彼氏がいる設定にしていました。

過去に食事に誘われて断ると意地悪をされたり、陰険になられたり、つらい経験をたくさんしてきたからです。

会社ではYさんの席の近くに、話がおもしろいオジサンがいました。

オジサンは子供はいませんでしたが、かなりの愛妻家でした。

休み明けのオジサンはいつも奥さんと遊びに行った話や、有名店で食事をした話をYさんにしてきます。

オジサンはYさんをエロい目で見てきたことは一度もなく、自分のドジ話をしてカッコつけないオジサンに好感をもっていました。

ある日、オジサンは誰もいないところで「今度、妻と車で○○に遊びに行くけど、彼氏さんも誘って一緒に行かない?」と誘ってきました。

Yさんは「実は彼氏はいないけど、友だちと行きたい」と伝え、携帯の連絡先と自宅の住所を教えました。

当日にオジサンは奥さんと一緒に車でYさんのマンションまで迎えにきました。

奥さんにYさんと友だちは挨拶をして、その後はオジサンだけがいろんな話をし、奥さんは終始無言でした。

最初はYさんと友だちのことがイヤなのかと気にしていたけど、Yさんたちの会話にも無関心で、どーでもいいという感じにも見えました。

ある日、Yさんは自宅に帰ってから、いつもバッグに入れてあるスケジュール帳がないことに気がつきました。

翌日、会社の机の上に置いてあるのを見て、ホッとしたものの何か違和感を感じました。

友だちにそのことを話すと「オジサンじゃないの?」と言われ、驚きました。

友だちから見たら、オジサンはYさんに気があるように見えていたとのことでした。

友だちに「家の鍵は大丈夫だった?」と聞かれ、

「鍵はなくなっていないし、鍵を一時的にとられたとしても合い鍵を作る時間はないから大丈夫」と言ったら、

「鍵の番号がわかれば作れるらしいよ」と言われ、怖くなりました。

思い返してみると、会社ではいつも誰もいないところで、オジサンに偶然会うことが多いことに気がつきました。

お昼のランチを買う外でも、オジサンとよく会い、そのたびに世間話をして個人情報を話していました。

そのうち、オジサンはYさんだけに特別なお土産もくれるようになり、「また○○に遊びに行こう」と誘ってきました。

Yさんは以前から会社のお給料が安いのでやめたいと思っていたのもあり、即決で会社を辞める決心をしました。

退職するまでのしばらくの間、同僚たちが寂しそうにしている中、オジサンだけがなぜか嬉しそうになっていました。

引っ越し先もすぐに決め、引っ越し業者には梱包もセットの高いコースで頼み、オジサンにバレずに引っ越したつもりになっていたところ、

ある日、オジサンから「引っ越した?新しい住所教えてね」とメールがきました。

返信しないでいたら、着信が何度もありました。

Yさんはすぐに携帯も買い替えました。

そしてお金が底をついてしまい、キャバクラで働くことになりました。

この話をYさんから聞いて、オジサンがYさんが引っ越したことを知っていたのは、Yさんが引っ越した後にYさんのマンションに行ったからだと思いました。

合い鍵を作っていたかは謎ですが、スケジュール帳をとるぐらいなので、作っていたのかもしれません。

合い鍵で部屋の中に入り、空き部屋を見たことによって、メールを送ったとすると背筋が凍ります。

Yさんの友だちは「オジサンの奥さんって本当に奥さんだったのかな?」と言っていたそうです・・・

だとするとストーカとしては手が込みすぎていて怖すぎます。

以上、実際にあったゾッとする話でした。

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