生きている中で、どんな苦難が襲ってきても、精神的に追い詰められても、感情に取り乱されることなく、理性を保ち、冷静に行動すれば乗り越えられるはずです。
自分の過去をふり返ると、辛い出来事が押し寄せるたびに感情的になっていました。
感情に押しつぶされると冷静な判断ができなくなり、解決から遠ざかるといった悪循環に陥っていました。
何が起きても感情的にならず、冷静に対処するにはどうすればよいのか?
過去の自分に向けたアドバイスを書いてみました。
①自分の人生全体を物語に例え、自分を物語の主人公として客観的に見る。
自分の人生をひとつの物語として捉えてみてください。
どんな物語でも、苦難は物語を盛り上げるスパイス的な役割をしてくれます。
苦難を自分の力で乗り越えることで、主人公が成長し、誰かの力になるストーリーなら素敵です。
そして自分は物語の作者の視点に立ち、この物語の主人公は今の苦難をどう乗り越えるのだろうかと物語を執筆するつもりで考えてみてください。
自分事になると感情的になったり、判断にもビビりますが、まずは今の自分を抜け出して俯瞰的に見てみてください。
自分を物語の主人公に置き換えると客観的に見えてくることもたくさん出てきます。
このように外の世界から、俯瞰的に自分の姿をみることで冷静に客観的に判断できると思います。
②つらくて嫌な出来事を「マイナス」に捉えるのをやめる。
人は起こった事象に対して、自分にとって都合の良い出来事をプラス、つらくて嫌な出来事をマイナスに捉え、一喜一憂しています。
特に嫌な出来事をマイナスに捉えるとネガティブな感情に支配されてしまいます。
しかし別の視点から見ると、全く別の側面が見えてきます。
全ての物事は中立で、陰陽の両方の側面を持っているのです。
私の過去の例をあげてみたいと思います。
パワハラ上司や信用信頼できる上司にもプラス面とマイナス面がそれぞれありました。
パワハラで苦しんでいた時は、自分の主観で見るとパワハラ上司にはマイナス面しか感じられず、信用信頼できる上司にはプラス面しか感じられませんでした。
逆の視点から見ると、自分にとってパワハラ上司のプラス面や信用信頼できる上司のマイナス面も見えてきました。
パワハラ上司から得た
プラス面(パワハラが原因でうつ病になり休職中に以下を学ぶ)
- 心身ともに健康であることの大切さを学ぶ。
- 世界は広く、会社以外にも様々な選択肢や居場所はたくさんあることを知る。
- 過酷な労働環境に疑問を持つことができた。
- 苦しんでいる人にはすぐに手を差し伸べることの大切さを知る。
- 厳しくも優しい人たちに感謝する気持ちになる。
- 自分を嫌ってはいけないことを学ぶ。
- 支配層の存在と支配層の悪事を知る。
マイナス面
心ない数々の言葉の暴力で心をえぐられ、過酷で膨大な業務量を容赦なく付与され、精神的にも肉体的にもボロボロになり、うつ病になる。
信用信頼できる上司から得た
プラス面
- 私の成長のために時には叱ってくれ、部下を育てようという熱い姿勢を学ばせてもらった。
- どんな難題な業務が発生しても、みんなで助け合えば乗り越えられるという貴重な体験をさせてもらった。
- 会社組織の中での人間不信を克服。
- 感謝する気持ちが自分の活力になることを知る。
マイナス面
仕事に生きがいや楽しさを感じなくても、居心地が良いので自分の本当にやりたいことを見直すこともなく会社の利益のためだけに定年まで勤めようという気持ちになってしまう。
自分の殻を破り、自分の世界を広げるには、信用信頼できる上司だけではなく、パワハラ上司も私にとっては必要不可欠だったのです。
かと言って信用信頼できる上司がいなければ、人間嫌い、人間不信になっていて、「誰もが幸せに暮らせる世の中にしたい」と生涯思うこともなかったかもしれません。
どちらも私の人生には欠かせない存在でした。
全ての物事は中立で自分の人生に学びとして必要だから起きるのです。
今は生きるのが大変な世の中ですが、何が起きても感情ではなく、理性を持って冷静に対処することはとても大切です。