【小説】ブラック企業もタジタジのブラック社員の報復④

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その後、医者から復職の許可が出たので、オキは復職しました。

会社はコロナ一色で、誰もがテレビ情報を鵜呑みにし、コロナを恐れ、何の疑問も持たずにワクチンを打ち、マスクをし、一人ひとりの席の前のパーテーションにも殺菌消毒をしていました。

支配層の人々への洗脳が大成功している現実を目の当たりにし、オキは悔しさでいっぱいになりました。

支配層は日本人の愚民化が成功した暁に、これから先、本格的に牙をむいていくような気がしました。

例えばワクチンパスポートがないと就職や、売り買いできないような規制をかけてきたり・・・

しかし、さまざまな規制をかけてきても、全て拒否するには、まずはお金への依存率をゼロにすることだと思いました。

今まで奴隷社会の中でどんな理不尽なことにも我慢に我慢を重ねて従ってきたのは、全てお金のためだったからです。

お金がなくても自力で生きれるようになれば、誰にも従わなくて済みます。

支配層が1番恐れているのは人々が競争をやめ、お互いに協力しあい、支配層を無視して生きることです。

それを全人類がやれば支配層の支配は終わります。

国民全員を収監できる刑務所は無いので、全員が支配層に従わなければ良いのだとオキは思いました。

オキは例え逮捕されても服従する気はありませんでした。

この俺がトカゲ(支配層)ごときに服従してたまるか!

服従するぐらいなら死んだ方がマシだ!

オキはドラゴンボールZに出てくるベジータを思い出しました。

ドラゴンボールZはオキの子供の頃の唯一の娯楽で、毎週テレビで見るのを楽しみにしていました。

オキは主人公の悟空よりもサイヤ人の王子であるというプライドと誇りを持っているベジータの方が好きでした。

もしベジータが俺の立場なら、何があっても支配層には従わないだろう。

俺もベジータに負けないぐらいのプライドと誇りを持たねば!

人は誰かに支配されるために生きているのではない!

みんなが依存し従っているから支配されるのだ!

全員で従わなければ支配は今すぐにでも終わるのだ!

オキは早速、周りの人たちに支配層の存在と悪事、奴隷社会のオリから脱出する話をしました。

しかし、周りの人たちの反応にオキはすっかり落胆してしまいました。

Aさん「支配層?そんなものいるわけないじゃん。しかも国や政府がそんなことするわけないじゃん」

Bさん「できればそうしたいけど、家のローンを組んでしまった。家族にも反対されるだろうし、子供の学校や塾もあるし身動きとれないよ」

Cさん「アフリカや東南アジアの貧しい国の人たちに比べたら日本は恵まれている。今の社会に何が不満なんだ?人口削減やムーンショット?まるで映画の世界ではないか」

Dさん「人それぞれ考え方が違うので強制しないで。私は例え奴隷でも今のままでいい。今の社会から自立して生きる方がもっとつらくて大変だと思う」

Eさん「大企業の社員と言うブランドを捨てられるか!ブランドを捨てたとたんにモテなくなるから嫌だ」

オキは支配層の愚民化計画の成功を目の当たりにし、洗脳の深さを改めて感じました。

そしてこの世は全てフラクタル構造でできていると思いました。

支配層が人類を支配しているように、ブラック企業は社員をすっかり洗脳し支配していたのです。

ブラック企業は社員に様々な罠を仕掛けていました。

例えば、入社後の合コンを推奨し、早く結婚させることで、結婚した勢いでローンを組んで家を建てさせるように仕向けています。

ローンを組んでしまえば簡単に会社を辞めれなくなるからです。

また、「大企業に勤めている自分はエリートだ」と偽の価値を信じ込んでいる社員は、社内でどんな理不尽な地獄を見ても、会社を辞めることや転職することなど夢にも思いません。

ブラック企業は残業しなければ他の会社と大した変わらない給料にし、逆に残業すれば高額の残業代を出すことによって、長時間残業にも何の疑問も持たずに耐え続けさせたり、

定年間近になると急に老けてヨボヨボになる退職者をオキは何人も見てきました。

ようやく定年で自由になれる頃には、長年のブラック労働が身体に祟り、闘病生活を送ることになったら、一体何のための人生だったのだろうと初めて気がつくのではないか。

ちなみにブラック企業のある街には遊び場所などほとんどありません。

遊び場所を作らないことで、仕事一筋にさせるのもブラック企業の策略を感じます。

ブラック企業の社員は支配層だけではなく、ブラック企業からも洗脳されていたのです。

オキは周りに期待するのをやめ、自分が誰にも何にも束縛されずに自由に生きる姿を現実化したら、初めて説得力が出るし、オキ自身もそれを強く望んでいました。

そんなある日、隣のグループのサイコパス的人間のパワハラを目撃することになるのでした。

続きます。→ 【小説】ブラック企業もタジタジのブラック社員の報復⑤

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