現在、私はオーガニック農園で働いていますが、
ビニールハウス内のミニトマトの葉かびを数える指示があると、葉かびばかりに注目して、灰かびが見えなくなり、
逆に灰かびを数える指示があると、灰かびばかりが目につき、葉かびが見えなくなってしまいます。
私だけでなく他の人も同じように見えるそうで、みんなで「不思議だね」と話していました。
意識しているものだけが目に入り、意識していないものは目に入らなくなるのです。
これは人を見る時も同じで、
人と接する時、その人の良いところを見つけようとする人にとっては、周りの人たちはみんな良い人ばかりのパラダイスとなり、
逆に人のアラや欠点を探すのが好きな人にとっては、人の悪いところばかりが目につくので、気にいらない人たちがたくさんいる生き地獄になります。
なので「人の良いところを見つけるようにしましょう」と言いたいところですが、良いところばかりに注目すると、今度は客観的に見れなくなり、
最悪の場合は、騙されたり、利用されたり、裏切られたりするかもしれません。
あくまでも偏った見方をするのではなく、その人を客観的に見ることも大切です。
また容姿、性別、年齢、職業、肩書き、出身大学、社会的ステータス、出身地など、おおまかな情報がわかるとその人の全てを知った気になってしまいます。
しかしこのような人を分類する古い価値観や先入観が人を見る目を大きく曇らせてしまうことになります。
会社員時代、T大卒の同期の話によると、「学生の頃、大学名を言うだけで、みんな急に態度を変える」と言っていました。
このように、ほとんどの人たちは一般的な情報だけで人を判断してしまうのです。
ちなみにT大卒の同期からは優しさ、思いやりは感じられませんでした。
また、政府やテレビに洗脳されている人たちの中にも優しさや思いやりに溢れている人たちがたくさんいるのも事実です。
なので、その人の趣味、嗜好、生活習慣、信じているもの、周囲からの評判等でも人を判断してはいけないと感じました。
初対面の人と出会った時には相手の情報を全て取り払い、客観的に相手の内面(心)だけを見つめることはとても大切です。