自給自足をスタートするのに必要なもの

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自給自足を目指している方から「自給自足スタートするのにいくら必要ですか?」と問い合わせがあったので記事にしてみました。

先に結論を書くと、人によって千差万別なので、一概にいくらかかるとは答えられませんが、具体的なイメージがわくよう、自給自足生活に必要なものをざっくりと挙げてみました。

田舎に移住しなくても、自給自足はできますが、今回は移住を踏まえた内容になります。

●家(できれば農地付き)

農地付き物件の価格も千差万別です。

既にリフォームされている物件の場合、700万〜1000万ぐらいしますが、リフォームされていない物件は0〜300万円代が相場でした。(私が日本中の物件を探していた2022年春頃の大体の相場で、今は変動があるかもしれません)

物件探しは、「畑付き物件」と検索すると空き家バンクの他に沢山のサイトが出てきます。

役所でも空き家を扱っている部署があるので、そこに相談してみると良いかもしれません。

物件を購入する際、不動産屋が仲介する場合は仲介手数料、司法書士に支払う所有権移転手続きのお金が発生します。

また、農地法により農地は農業従事者しか購入できないとなっておりますが、私の場合は、農業委員会に農地法第3条許可を申請した際は農業経験の有無を聞かれただけで農業経験の詳細は聞かれませんでした。

オーガニック農園に勤めた農業経験がありましたが、家庭菜園でも農業経験として通ることを後に知ったので、誰でも農業従事者になれるのです。

申請書の書き方も農業委員会に教えてもらい、特に困ることもなく申請できました。

しかし、地域によって異なる場合もあるかもしれないので、詳しいことは問い合わせてみて下さい。

格安物件は大抵、リフォームしなければ住めない状態だったりします

水回りが使える状態でなかったり、床が抜け落ちていたり、電気工事が必要だったり、屋根や外壁などの傷みが酷かったり… etc

たとえボロボロの家でも、野性的なアウトドアの好きな人なら余裕で住めるかもしれません。

しかし大抵の人にとっては修繕しなければ住みづらい状態だと思います。

自分で修繕しない場合はリフォーム会社に依頼することになります。

リフォームの金額はリフォーム業者やリフォーム内容によっては数百万円単位で大幅に変わってきます。

私の場合は、リフォーム費を抑えるために、優先順位をつけ、必要な箇所だけをリフォームしました。

リフォームしていない箇所は自分で障子貼りをしたり、ブラインドを付けたり、エアコンパテで隙間を塞いだりしましたが、他にもホームセンターで売っている材料等でいろんな創意工夫ができると思います。

他県から移住する場合は、リフォームの補助金が出る地域もあるので、移住先の役所に問い合わせてみてください。

修繕スキルがなくても、ネットや書籍等で調べながら自力でできる箇所は自力で修繕した方がお金を大幅に節約できます。

女性一人で家を建てている方もいるので、無理だと思い込まないほうがいいかもしれません。

また、引っ越しの際、荷物運搬を引っ越し業者に依頼する場合は引っ越し費用もかかります。

複数業者に見積もりを出してもらった方が大体の相場が分かり、ぼったくりを防げます。

三月、四月は引っ越しシーズンなので、引っ越し価格は他の月よりも2倍近く高くなったり、大安や土日も、通常よりも割増になる場合があります。

●エネルギー

家電は必要最小限しか使わずに、電気代やガス代を節約するのも良いかもしれませんが、

光熱費が高騰しているのに加え、奴隷社会への依存率を減らすためには、エネルギーも自給した方が良いと思います。

山付きの物件の場合は、木を燃料にできたりします(木を切るスキル、薪割りのスキルも必要になってきます)

また、剪定した木の枝や落ち葉を燃料にできる調理器具や暖房器具なども売られています。

自然豊かな田舎であれば木の枝や落ち葉には不自由しません。

ソーラーパネルで電力を自給する場合は、業者に工事を依頼するか、自分で必要なものを購入し、設置するかで、金額は大きく変わってきます。

業者に依頼する場合は、複数の会社に見積もりを依頼し、相場を確認した方がいいです。

自分で設置した方がはるかに安上がりになりますが、600V以下でなければ、電気工事士の資格が必要なので詳細は調べてみて下さい。

ソーラーパネルの自給に関しての情報はネットで沢山出てきます。

調べることで自分のライフスタイルに合っている部分をピックアップしていけば、イメージがわいてくるかと思います。

●水

物件情報に、井戸や湧水が記載されていない場合もあるので、気になる物件があれば、井戸や湧水があるかを問い合わせてみて下さい。

湧水に関しては、問い合わせ先もわからない可能性があるので、周辺の住民の方に「近くに湧水がないか」を聞いてみると良いかもしれません。

また、どうしても井戸がほしい場合は井戸掘り業者などを探してみるのも良いと思います。

たとえ井戸付き物件でも、井戸ポンプがなかったり、稼働しない場合もあるので、別途、お金が発生する場合もあります。

井戸水を飲用で使う場合は、井戸の水質検査は必須です。

必要な方はネットで「井戸水 水質検査」で検索してみて下さい。

水質検査をしてくれる機関がいくつかあります。

雨水タンクで水を自給する方法もあります。

●畑、田んぼ

農地付き物件でない場合は、畑や田んぼは借りるか、購入するかになると思います。

貸し農園も検索すれば出てきます。

農地を購入する場合は、耕作放棄地や使われていない農地の持ち主を探し、価格などを交渉し、司法書士に所有権移転の手続きを依頼する必要があります。

そして前述したように、農業委員会に農地法第3条許可を申請する必要もあります。

また、耕作放棄地の場合は、畑の再生も必要になってきます。

私の場合は10年以上放置されていた荒れ放題の畑をお金をかけずに再生し、無農薬無肥料の野菜を作ることができました。

畑の再生に関しては過去記事 荒れ放題の畑をお金を使わずに再生畑の再生から学んだこと

また、ある程度の農具も必要になりますが、耕運機や草刈機以外はさほど高価ではありません。

自然農の野菜をつくる場合は、一度畝を作ったら、永続的にその畝を使い続けるので、耕運機の出番はあまりありません。

私の場合は荒れ放題の畑を再生するのに使用しました。

耕運機は高価なので、頻回に使用しないのであれば近隣の方に借りたり、有料で耕運してもらうのも良いかもしれません。

また、野菜を育てるのに、種を購入する必要がありますが、固定種であれば、種取りを繰り返すことによってその畑の土に適応し、その畑独特の作物ができるようになるので、種を毎年購入せずに済みます。

※田んぼに関しては何が必要か、どのぐらいお金がかかるのか、経験していないのでまだ分かっておりません。

●車

交通の便がない田舎の場合は、移動手段として車が必要になってきます。

近隣住民の方たちは皆、軽トラに乗っています。

農作物を運ぶのにも軽トラは便利です。

車を持っていない人や運転免許を持ってない人は、自転車で移動する手段もあります。


以上、最低限必要なものだけを書きましたが、自力でやるのと、業者に依頼するのでは、必要な金額は大きく変わってきます。

しかし、お金がかかるのは最初だけで、自給自足生活が軌道にのれば、毎月の生活費を大幅に抑えることができます。

さらに、これから物価が上がり続け、食料危機が起きても、生活自給率を上げていれば、悪政の影響を受けずに済みます。

私がもし、人生をやり直せるのなら、大工、電気、水道、塗装、セキュリティ関連などの仕事を経験し、生活に必要なスキルを磨き続けたいです。

書いていて気づきましたが、人生いくつになってもやり直しがきくはずだと思いました。

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