田舎に移住してから知ったこと(春編)

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田舎に移住してから、初めての春を迎えました。

以前、田舎に移住してから知ったこと(冬編)を記事にしましたが、今回は春編を記事にしてみました。

3月頃から急激に春らしい陽気に変わり、周りの枯れ草や落ち葉の間からはいろんな植物が一斉に芽を出し始めました。

生まれて初めて自然の山の中で春の訪れを体感しました。

春になってからは、夜にフクロウの鳴き声が聞こえたり、日中はウグイス、山鳩、キジ、他の野鳥たちも一斉に鳴き始めました。

いろんな虫たちも沢山見かけるようになり、動物たちも活発に動き始めると聞いたので、畑の動物避けネットの改造に追われていました。

【動物編】

●イノシシに車を潰された事例を近所の人から聞きました。
中には300kgのイノシシもいるそうで驚きました。
イノシシや鹿などの野生動物が出没する地域では動物との衝突事故は珍しくないので、『動物との衝突』が車両保険の補償対象になっているかを確認しておいた方がよいです。
車両保険は大きく「一般型」と「エコノミー型」に区分され、一般型では単独事故や当て逃げなども補償範囲となっているので、動物との衝突も補償対象になりますが、範囲を限定したエコノミー型では補償対象にはならないので要注意です。

●イノシシは体に付着したマダニを、水に浸かって落とす習性があるので、水場の周辺はイノシシの棲家になりやすいそうです。
イノシシの大好物はジャガイモで、収穫の前日に全てのジャガイモを食べられたという話も聞きました。
イノシシは非常に賢く、ジャガイモの食べ頃を知っているそうです。
畑に動物よけネットを張って対策しても、ネットの下から潜ったり、ポールを倒して侵入してくるので、ネットの下の方は石や土で塞いだり、ポールを倒されないよう地中に深く挿したり工夫が必要です。
イノシシは夜行性ですが、まれに昼間でも山の中で目撃されています。
一人で山歩きをすると、イノシシに襲われる危険が増すので二人以上で歩き、ラジオをかけたり熊よけ鈴で音を出すのもイノシシを避けるのに効果があるそうです。

●鹿は葉物野菜や大豆などを好んで食べるそうです。
鹿は2m近くジャンプするので高さ1mの動物よけネットは余裕で飛び超えるそうです。
大豆を栽培するので、動物よけネットの高さを現在高く改造しているところです。

●ハクビシンは何でも食べるそうで、動物よけネットで対策をしても、ネットに爪をひっかけ、よじ登り畑に侵入するそうです。
近所の人は、ハクビシン対策をするなら電気柵しかないと言っていました。

● 草刈り機で草を刈る音がミツバチの羽音に似ているので熊が現れたという事例を聞きました。
熊はハチミツが大好物です。

【虫編】

● 畑では沢山のモンシロチョウを見かけるようになりました。
カブの葉はモンシロチョウ幼虫の大好物なので、防虫ネットでトンネルを作らないと全滅させられるとアドバイスを頂きましたが、飛んでいるモンシロチョウを眺めていると癒されます。

●春になり、畑で農作業をしていると、何度追い払っても黒い小さな虫が目の近くをしつこく飛びまわるようになりました。
虫の正体を調べてみた所、『メマトイ』という名の虫で、人の涙が好物で、人の目の周りにまとわりつくことがわかりました。
メマトイはハッカ油が苦手らしいので早速ハッカ油スプレーを帽子のつばに吹きかけてみたところ、嘘のようにメマトイに付きまとわれなくなりました。
メマトイとは限らず、ハッカ油を全身に吹きかけるようになってからは、以前より虫を寄せ付けなくなりました。

●床下が湿気るとシロアリの温床になる場合があります。
大雨で床下の排気口が浸水する危険性がある場合は、溝を掘り、他所へ水を流す方法もあります。
また、切った木を家の軒下などに直置きしておくとシロアリが群がる場合もあるそうです。
家の方にも移ってくる可能性があるので、切った木は家の壁に直置きしない方が良いとアドバイスをもらいました。
家の外側に木の部分がある場合は木材防腐剤を塗っておくとシロアリ対策にもなります。

●家の中に入ってきたカメムシを窓から逃がすために、透明の紙コップと下敷きで捕まえた際、カメムシが死んだふりをして動かなくなったのが可愛いかったです。
虫には感情や痛覚がないと言われていますが、虫も死にたくないのです。

【植物編】

●春は野草や山菜が豊富なため、春になってからは青物野菜は買わずに済んでいます。
フキノトウ、カンゾウ、タラの芽、わさび、アサツキ、ウド、サンショウ、コシアブラ、つくし、ヨモギ、スギナ、わらび、フキなどはあちこちで見かけました。

フキノトウ
カンゾウ
タラの芽
わさび
アサツキ
ウド
サンショウ
コシアブラの木(木を折らないよう倒した状態)
つくし
ヨモギ
スギナ
わらび
フキ

野草や山菜は自生作物なので手間暇かけて育てる手間もなく、無農薬、無肥料である上に遺伝子組み換えでないので身体にも優しく、健康効果もあるので、極上の食料なのです。  
少し前まではアサツキが食べ頃だったので、アサツキを毎日食べていました。
アサツキは料理のレパートリーも豊富で、天ぷら、油炒め、おじや、お味噌汁、すいとん、チャーハンに入れたり、ネギがなくてもアサツキを入れればネギ代わりになっていました。
最近はヨモギの天ぷらにハマっています。
野草や山菜を食べると身体がシャキッとなり、元気が出ます。
食べた後も非常に満腹感を感じるので栄養価が高いのがわかります。
こんなに素晴らしい食料を何の見返りも求めずに恵んでくれる自然の恩恵には感謝しかありません。
しかし、人間は自然の恵みに感謝することを忘れ、自然破壊を繰り返しています。
自然を破壊すると同時に、自然の恵みも激減することになるのです。
さらに自然破壊をすることで野生動物の居場所や食べ物も奪うことになるので、結果的に畑も荒らされてしまいます。
自然の偉大さに気づき、自然の恩恵に感謝し、自然を大切にする人たちが増えることを願っています。

【その他】

●先日、大雨が降り、上の山から沢山の水が流れてきました。
敷地内の畑がやや傾斜しているので、小さな小川になりました。
特に菊芋を植えている場所が小川になってしまったので、菊芋数個は何とか植え替えましたが、それ以外の菊芋は諦めました。


また、山からの水は畑の端にも川のように流れ、畑の一部が浸水しそうになりましたが、畑の端の土を深く掘り、溝を作り、そこに集中的に水が流れるようにして事なきをえました。


火事場の馬鹿力で無我夢中で掘った後は疲労でめまいがして倒れそうになりました。
しかし、もう少し遅ければ、せっかく撒いた種やジャガイモも浸水するところでした。
自然界の厳しさを目の当たりにした瞬間でした。
暗渠パイプを地中に埋め、下水に流す方法もあるそうですが、下水がないので今回のように溝を掘って対処するしかないと思いました。
その後、無事に小松菜やカブ、ニンジン、大根の芽が出てきたので、ホッとしました。

小松菜の芽
カブの芽
ニンジンの芽
大根の芽

●先日、近所の人たちと山道の落ち葉掃除をしました。
狭い山道で対向車とすれ違う際、落ち葉で溝がわからず、溝にはまってしまうことがあるからです。
狭い山道に落ち葉がなく、きれいに掃除されているのも、地元の人たちの努力や頑張りがあってのことなのです。
目に見えない誰かの努力や頑張りに意識を向け、感謝する大切さを実感しました。
落ち葉をかき集めるにはレーキが便利です。

レーキ

● 以前、東北地方では農業をやる人は60歳以上で農業をやる若い人が激減しているという生の声も聞きましたが、現在、家の周辺の畑で農作業をしている人たちも高齢者ばかりです。
若い人たちは農業を継がずに都会に出ていくようです。
しかし先日、少し離れた地域に移住する人たちが急激に増えたという生の声を聞いたり、ネット上でも田舎への移住を計画している人たちの声を目にするようになりました。
現在、耕作放棄地はあちこちで見かけますが、移住し自給自足をする人たちが増えれば、相対的に食料自給率も上がります。
食料を自給すると、人体に有害な農薬、添加物、化学物質、遺伝子組み換えを摂取せずに済むだけではなく、食料品が値上がりしても食糧難になってもダメージを受けずに済みます。

PS

ジャガイモを植えてから5週間程経過し、芽も15cmを越えるぐらいになったので、いくつか芽かき(間引き)をしました。

芽かきとは、複数の茎の中から、太くて葉の形が整っている芽を残し、他の芽を抜き取る作業のことです。

地中に埋まっているジャガイモを動かさないように地面を押さえながら、いくつかの芽を根っこがつくよう抜き取り、3本ほど残します。  

ジャガイモを大きく育てたい場合は、芽かきは必須ですが、小さくても数を収穫したい場合は芽かきをしなくても良いそうです。

芽かきをした後は、土寄せをしました。

抜き取った芽は、別の畝に植えて、水をやりましたが、その後ぐったりしているので、うまく根付くかどうかわかりません。

抜き取った芽
抜き取った芽を植えた畝

これから田舎に移住する人たちの参考になれば幸いです。

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