以前、ミネラルは超重要でミネラル全般と重要性について記事にしましたが、
今回はいくつかのミネラルの特徴と、そのミネラルが多く含まれている食材について記事にしました。
マグネシウム (お酒を飲む人、肉体労働の人、ストレスの多い人は不足しがち)
- リン酸マグネシウムの形で骨と歯に存在する(約55%がこれ)
- 約300種類もの酵素の働きを助けている
- 細胞内に存在して天然のクーラーの役割をし、体温調節がうまくいく
- 筋肉の収縮、血圧の正常化、代謝にも関わる
マグネシウムの多いもの
あおさ、青のり、ワカメ、ひじき、昆布、干しエビ、焼き海苔、ココア、アマランサス、大豆、きなこ、煮干し、豆味噌、粒入りマスタードなど
ポイント
- リンの多量摂取はマグネシウムの吸収を妨げる(リンが多いのは乳製品)
- 過剰に摂っても腎臓から排出されるが腎臓疾患の方は注意
カルシウム (イライラが多く、動悸息切れ、骨が弱い方は不足している)
- リン酸カルシウム、炭酸カルシウムの形で骨と歯に存在する(約99%がこれ)
- 神経細胞で情報を伝達する。筋肉を収縮させる。
- 大腸がん、子宮内膜がんを予防する
カルシウムの多いもの
干しエビ、煮干し、小魚類、海藻、焼き海苔、ごま、きくらげ、切り干し大根、抹茶、パセリ、モロヘイヤ、バジル、厚揚げ、しそ、大根葉、ケール、小松菜など
ポイント
- タンパク質の多いものや炭水化物と一緒に摂ると吸収が良くなる
- お酢や柑橘系のものと一緒に摂ると吸収が良くなる
鉄 (貧血の方、冷え性、疲労、倦怠、顔色が悪い方は鉄不足かも)
- 赤血球のヘモグロビンに多く含まれ、体の隅々に酸素を運ぶ
- 女性は月経時に通常時の約2倍もの鉄を失う。子宮筋腫、潰瘍がある人も鉄が不足しがち。
- 活性酸素「過酸化水素」を体内で無害化する酵素カタラーゼの補酵素。
鉄の多いもの
- ヘム鉄(吸収率約20%) 煮干し、干しエビ、しじみなど
- 非ヘム鉄(吸収率約5%)キクラゲ、青海苔、ひじき、抹茶、ココア、焼き海苔、アマランサス、ごま、切り干し大根、パセリ、豆味噌、モリンガ葉、麻の実ナッツ、大豆など
ポイント
- コーヒー、紅茶、緑茶などタンニンが多いものは鉄の吸収を妨げる。
- ビタミンCやお酢は植物由来の非ヘム鉄の吸収を約10%もアップさせる。
- ひじきは鉄釜で煮る製造方法のものでないと鉄分は多くない。有害な無機ヒ素も多いのでよく水にさらすこと。
亜鉛(味覚異常、脱毛、不妊、免疫低下、肌荒れなどに関わる)
- DNAやタンパク質、ホルモンの合成や身体の成長、新陳代謝に欠かせない。
- 前立腺や精子に多く存在し、生殖機能の維持に役立つ。
- 味覚を感じる細胞、味蕾(みらい)の形成にも重要な役割がある。
- SOD酵素の補酵素など亜鉛を必須とする酵素は200種類以上もある
亜鉛の多いもの
牡蛎、煮干し、ココア、アマランサス、カニ、ヘンプナッツ、松の実、ごま、高野豆腐、抹茶等
ポイント
- ビタミンCやお酢を一緒に摂ると吸収が良くなる
- カフェインは亜鉛の吸収を約50%も妨げる
セレン(アンチエイジングミネラルの代表)
- 抗酸化作用があり、老化予防、がん抑制作用がある
- ビタミンEの活性化、視力回復効果がある。更年期障害や動脈硬化も防ぐ
- ヒ素、水銀、カドミウムなどの有害ミネラルの毒性を軽減。
セレンの多いもの
かつお節、ワカサギ、マガレイ、ズワイガニ、ホタテ貝など魚介類、ひまわりの種、レンズ豆、ごま、カシューナッツ、マスタードなど。
ポイント
- ビタミンC、Eと一緒に摂ると抗酸化力の相乗効果がある
- あまり不足する心配がない。逆にサプリなどで摂りすぎると吐き気、脱毛、爪の変色などの中毒症状が起きることもある。
ケイ素(シリカ)(抜け毛、爪の割れ、顔のたるみ、動脈硬化が気になる方に必須)
- コラーゲンの合成に関与し、コラーゲンを補強する
- 肌、骨、歯、爪、髪、血管の丈夫さ、美しさに関与する
- 活性酸素を不安定な状態から安定させ、無毒化する働きがある
- 脳内のセロトニン分泌に関わる
ケイ素の多いもの
からす麦、きび、大麦、小麦、じゃがいも、青海苔、とうもろこし、赤かぶ、アスパラガス、サラダ菜、番茶、ひじき、わかめ、米ぬか、玄米など
ポイント
- 20代をピークにシリカを蓄える能力が減少していく
- イオン化した水溶性のケイ素は体内に吸収しやすい
なるべく自分に不足していそうなミネラルが多い食材を取り入れたいところですが、オーガニックのものを選ぶようにしましょう。
野菜は自然栽培のものを購入するか、自分でつくるのが安心です。
(参考記事 野菜、果物の農薬には要注意! )